ちょうど一月前に あの模試を受けた夜
他人の事のように 今はきっと思ってる
ヤマ賭け違えたせいで 結果は酷いものさ
どこまでも続く赤い バツのマークが綺麗で
3−Cの教師は まるでヤクザのように
罵声を浴びせながら 怒れる組の組長
眠ってしまった俺を 恨めしそうににらんで
俺の頬を張り倒し 「気合いがほしい」と言った
何でもないような古文 引っかけだったと思う
とんでもない意味の古語 二度とは使わない古語
構文忘れたときは 戸惑いながら訳し
薄いノートを閉じて 起こらない奇跡待つ
春が来るのを待って 祝杯上げようかと
強がる俺はうなずき いつまでも解き続けた
何でもないような単語 引っかけだったと思う
変化の無い活用に 見事にダマされている
冬も終わりに近づき 会場の部屋の中
突然ペンを落とした 悪夢のような睡魔
数学のテストの上 まるで子供のように
微笑みを浮かべたまま 眠れる俺の表情
ちょうど一月前に あの模試を受けた夜
あの時と同じように バツがちらついている
やってもないような化学 必要だったと思う
やってもないモルの事 意味すらわからないモル
何でもないようなとこが 難関だったと思う
何でもない大学に まったく届かないヤツ
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